禅僧 藤田一照様
敬愛する武術家小用茂夫先生がついに本を出された。その名もゆかしい『揺腕法(ようわんほう)』(日貿出版社)。『魔女トレ』を編集した下村敦夫さん(アップした人物写真の一枚目の右端の人)が編集している。彼は小用先生のことを僕に最初に教えてくれた人で小用先生の創始した「刀禅(とうぜん)」の稽古生でもある。下村さんのおかげで僕は小用先生にご縁をいただき(この本では「謎の老師」と称されている笑)、稽古会、肝稽古(稽古後の飲み会のこと)、雑誌の対談、コラボワークショップまでさせていただくことができた。感謝のほかはない。この本も下村さんが、3本の小笏(こしゃく 指の間に挟んで基準性を育む助けにする道具)を付録として加えて送ってくださったのである。下村さんは僕と伊藤昌美さんの対談本『生きる稽古 死ぬ稽古』の編集者でもある。
僕が体験した刀禅の稽古は拳と拳を掛け合わせたり、突き合わせたりしてずっと立っているだけとか、竹製の長尺を持ってずっと構えて歩くといったどれも一見、静かで地味なもので、これのどこが武術の稽古なの?と思ってしまうようなものだった。しかし、小用先生とそれをやってみると不思議な力(内圧の伝わり)が伝わってきてこちらが崩されるのだ。思い返してみると、この本の中心テーマである身体に備わる「基準性」のレベルが僕と先生とでは全く違っていたのだった。
この本を読むと刀禅が小用先生の長年にわたる深い武術経験と緻密な思索に裏付けられた極めて革新的な原武術的稽古法だということがよく伝わってくる。先日、名古屋への新幹線の中で赤ペンを手に読み始めたら、本を下に置くことができないくらい引き込まれた。赤線ばかりになってしまうページもあった。前半の理論編に続いて後半はいよいよ実践編。細かい教示とイラストQRコードで視聴できる解説動画のおかげで独習できるように配慮されている。早速うちでやっている。
坐禅における垂直性、水平性という基準のことは僕もよく話しているが、こんなシンプルで奥深い稽古法があったとは目から鱗である。軽いタッチで書かれているが、中身はすごく濃い。武術だけでなく身体のことや身体技法、ソマティック・ワーク、稽古法一般に関心のある方には激押しの本がまた一冊生まれた。万歳!
国際空手道連盟 錬空武館 館長 高久昌義様
私が刀禅小用先生に師事してから早12年経ったと記憶してます。
これまで様々身体を作る稽古法を教えて頂きましたがその土台、要となる方法を遂に公開されました。
私は空手を小学生から学び、青年時代は大会等にも挑戦し、選手を引退してからは武術武道として長く空手を楽しんで行きたいとの思いがありました。
刀禅にてこの揺腕法における身体基準の作り方を学べた事で間違いなく自分の身体のクセや動きの粗さが改善され今後も少しずつ成長していけそうで希望があります。その上で私個人が感じた感想を備忘録的に記したいと思います。
・身体や動作におけるクセの発見と改善
私が道場にて教える空手では「型」が基準となりますがやはりその「型」を行う「人」の状態が大事と感じます。「人」の動作自体を揺腕法の基準に則り思った通りに動けているかどうか深く観察する事で気付かずに見過ごしてしまっていたクセを発見し改善出来る様に感じます。
・動きにおける深化 進化の可能性
この揺腕法を繰り返す事で動きの精緻さと共に全身の歯車(肉 骨 神経 意識)が連携しかつ徐々に深まる感じがするので重厚さと軽快さ、その間 と何段階であっても空回りしない状態が確認出来、自分の中に、
低速~高速
強~弱
重~軽
等のメモリが備わりその時々に自在に使える様になるのが楽しみです。
また、その感覚は内圧を掛ける濃淡の微妙な変化にてギクシャクせず滑らかに行われる所も味わい所だと思います。
・法則性との出会い
基準に則り繰り返していくと自分から生み出してしまう部分的で安易な力と法則性に近づいた時に感じる感覚の違いを知れる事はとても素晴らしく、今後の稽古を進める上で勘違いしないで行える安心感があります。
・空手型や刀意拳動作の要素を知るきっかけ
私が稽古している空手型や刀意拳の動きの重要な中身 性と質の理解を助けてくれてます。
等々さらに幅広い年代に向けての健康法としても非常に優れ1人稽古、相対 複数でもそれぞれに得られる感覚もあるので是非本書をお読みになって頂き、ぜひ実際に講座を直接受けられる事をお勧めします❗
武術研究者 甲野善紀様
先日ツイートしたが、何かで消えてしまったので、あらためてツイート(ポスト)し直しておきたい。私がまだ二十代の半ば過ぎの頃から、私にとって武術の世界では最も長い間、ご縁が繋がっている畏友で、今も現役の武術家として活躍されている小用茂夫師の初めての著書『揺腕法』が、版元の日貿出版社より、2月9日に届いたので、久しぶりに小用師に電話をして、新著刊行のお祝いを申し上げた。
在京のコアな武術関係者の間では、小用師の存在は数十年前から知られ、私なども神田の古書店街に行った折など、当時この辺りの会社に勤務されていた小用師の許に寄り、会社を抜け出された小用師と喫茶店でよく武術談義をしたものである。小用師は漂々としたソフトな対応ぶりの中に稀有な実力を秘められていて、現在高名な武術家の方々の中にも、小用師と手を合わせて驚かれていた例を複数私も知っている。
ただ、そのユーモアの利いた、場を決して荒らさないお人柄のため、相手に恥をかかせるようなことは決してされないため、血の気の多い人物が少なくないこの世界の中で、実力を内に秘め、その冷静で穏やかな存在感による人望によって、武術家同士の対立が大事に至らずに済んだことは、一回や二回ではないと思う。また、その兵法修行で培われた調停力は様々な所で発揮されたようだ。
以前、たしか「小腰刺激男」のペンネーム(このペンネームは今一つ不確かだが)で書かれた腰痛体験記は最初から最後まで大笑いしながら読んだ記憶がある、大傑作な腰痛体験談で、ユーモアの利いたエッセイストとしても十分活動されたと思う。
それだけに今回、刊行された小用師の著書は、やさしい言い回しの中に、深い道理が含まれており、単なる繰り返しの延長線上に上達は決してないことがハッキリと説かれている。流石に「齢七十三歳にして初めて出された本だけのことはある」と感じ入るばかりである。
是非多くの方々が手に取られ、物事を学ぶ上での「上達」の手掛かりにしていただきたいと思う。
ライター 高山リョウ様
スポーツやダンスやヨガなど、体を動かす文化は社会に根づいていますが、そもそもの「体の使い方」について、義務教育の体育で教えていないので、上達の限界が早くに訪れる、あるいは怪我や故障に悩まされることも多いと思います。運動をしない人でも腰や膝、肩などの不調に見舞われたり。
ボディワーク「刀禅」を主宰する小用茂夫先生の著書『揺腕法』(日貿出版社)。定められた姿勢で腕を振ることで、身体に垂直性と水平性を養い、あらゆる動作の起点となる「基準」をつくっていく。
自分の体を知り、垂直と水平の基準を養っていくことで、からだ本来の調和した力が無理なく出せるようになる。「揺腕法」は、腕を振るというシンプルな動作によって、体の基準を微細にチューニングしていく基礎訓練なのだと思います。
読んでいてすごいと思ったのは、「どんな人が読んでも、それぞれの段階での発見があるだろうな」というところ。体を動かしていない人が読んでも、すでに何かに習熟している人が読んでも。行間がとにかく深くて、体への理解が深まった段階で読み返せば、そのつど新たな発見がありそうです。まるで古典のように。『論語』や『荘子』の人間観に通じるような。
小用先生は日本の剣術と中国拳法を修められた方で、私も武術の手ほどきをしていただいたことがあるのですが、伝統武術の膨大な実質が「腕を振る」ところまで集約されていたとは!
武道や伝統芸能の修行段階を表す言葉に「守破離」がありますが、伝統的な型を守りぬくと、やがて外側の型は破れ、元の型から一見離れた外形で、その実質が新たな産声をあげる。「揺腕法」は、現代人にフィットするものとして生まれ直した、伝統武術および東洋的な身体文化の「離」の姿なのだと思います。
ヒモトレ考案者 小関勲様
謎の老師、小用茂夫先生が、「揺腕法」(日貿出版社)を上梓された。小用先生との出会いはたしか2006,7年くらいだったろうか。僕がちょうど韓氏意拳の教練過程に進んだ頃だったと思う。どういうご縁だったか、小用先生にお目にかかる機会を頂き、稽古会に参加させて頂いた。あちこちから小用先生の凄さは伺っていたが、直接お逢いしての印象は「丹田デカっ!」である。
概念的な軸や重心、丹田の話はよく聞くが、小用先生は体現者そのもの。温和な雰囲気を持ちつつも相当身体を練られてきたのが分かった。試し稽古で小用先生に触れさせて頂いたが「ホゥホゥ」と和かにされながら微動だにしないその実力は印象以上。さらに中動態的な状態を術理だけではなく存在としても体現されているからか、はたまたお人柄なのか、様々な武術家やケンカ屋からも信頼される存在であり、武術研究者の甲野善紀先生が一目も二目も置かれるのに合点がいく。稽古後、僕のような若輩ものにも声をかけて頂き、太気拳・意拳の指導者で今は亡き佐藤聖ニ先生の中華料理店にて肝稽古に同席させて頂いた。
その数年後、ヒモトレを世に出した時は、恐れながら小用先生と対談をさせて頂いたが、すぐにヒモトレの役割やスタンスを瞬時に見抜かれ、刀禅の稽古にもヒモトレを取り入れて頂いた。刀禅が出来た理由や本書にもある基準性の話で盛り上がったのを覚えている(対談はいつ公開されるのだろうか…)。
揺腕法はシンプルだからこそ、小用先生の視座と深みがより分かるものになっている。再現性はヒモトレでも大切にしているが、一般的に言う再現性と全く違うように思う。小用先生がおっしゃる再現性とは、結果や答えが先にある再現性ではなく、その過程の味わい(新たな感性)を大事にした結果的なもの。ポイントは抑えつつ、変化の中に身をおくことで、形骸的な結果ではなく、身体における生きた原則性を意図していることが分かる。まさに自己の身体の基準性を育てる新たな基本の提案でもある。揺腕法は、初めての人はやればすぐに実感でき、プロや熟練者はより深い気づきや発見がある内容。是非多くの人たちに手に取って頂きたい。
今話題の「謎の老師」の本『揺腕法』拝読致しました❗
著者の小用茂夫老師は、私の継承する姜氏門武術の、我が国に於ける大先達であり、日本の刀法や柔術も修められた知る人ぞ知る達人、私も密かに敬慕し目標にさせて頂いている素晴らしい先生です。
先ず一読して吃驚したのは、老師の修業時代に直面された悩みが、レベルこそ天と地の差がありますが、小拙の修業中の悩みと同じであったこと。
私も幼少期の黒岩法印から始まり、特に青年期に出逢った蟷螂拳の根本一巳老師が余りにも闊達で素晴らしい動きをされていたため「どう頑張っても師の様になれないだろう……」と半ば諦念にも近い想いを抱くようになり、更には某空手流派で実戦で名を馳せたH師範からは「お前は武に向いてない☠️」と引導を渡された経験から「なんで自分は彼らみたいな『本物』になれないんだろう。何が違うんだろう……」というジレンマを抱え続けて来ました。
それでも虚仮の一念で続けられたのは、こんな自分でも何とか物にならせてやろうと、見棄てることなく付き合ってくれた師匠たちが居たからで、それは祖母であったり、姜氏八卦掌の鄒師父、そして最近では宮川流の順心翁先生なのですが、この方達から自分が学んだ最大のものは、強い・弱い、上手い・下手、ではない「基準」「規矩」「原理原則」なのでした。
武術と言えば、普通思いつくのが厳しい闘いの世界ですが、その根底には勝ち負けを越え、闘いという限定的状況をも超えた、普遍的な心身の法則がある。
勝つのも負けるのも同じ人間なんですから、当たり前といえばそうなんですが、戦闘という非常の状況下、なかなかそんなこと思い付くわけでも無いから、これだけ多彩な勝ち負けの為の様式が存在するので、それに血道を上げていた身としては、そういったシンプルな教えを得た時はなんというか「救われた」気が致しました。
それは「整う」基準でもあり、発動する力の起点でもあり、心の鎮まる一点でもあります。
そしてそれを修めるための法を「兵法=平法」と言うのだと知りました。
小用老師の『揺腕法』は、その基本動作は「椅子に座って腕を振る」と言う至ってシンプルなものですが、その中にはこの「兵法」の奥旨たる「規矩・基準」の教えがみっちりと詰まっています。
私も小用老師のこの床しき一冊を読み返しながら、新しき学びを得るとともに、先の「救い」を頂いております。
拙文ではありますが、ご興味が湧かれた方は是非とも「謎の老師」の明著をお手に取られて、身体の「救い」を得て頂けたら幸いです🙇
刀禅日吉同好会主催者・物理学者 松浦壮様
Amazon から届いた(読む用)揺腕本を改めて読了。
技術面で面白かったのはもちろんなんですが、それ以上に、ふわりと深く染み透るような、気持ちのいい読後感。まるで、声がそのまま聞こえてくるようで、それでいて、全く押し付けがましくないのが印象的でした。
「方法は簡単だけど、どこまでも精度を上げられる稽古方法を」
「基準性と再現性と公理」
「飽きるという感覚すら起こりえない程の単純化」
あらゆる学びの根底に通じるテーマですが、根底的な理念だけに、体現は難しいものだと思います。大げさな言い方かも知れませんが、その理念をひとつの形まで昇華させた記念碑という言い方もできるのかな、と思ってみたり。
付箋のところを読み直すのと、全部読見直すのに、あまり差がない気がしないではないですが(笑)、何度も読み返したくなる本です。素敵な本をありがとうございました!
黒岩滋信様
ボディーワーク の本で独創的な新しいものはだいたい昭和で終わっていると思っていました。老師の稽古の独創性は存じ上げていましたが、常に進化深化流動している老師の在り方からすると流れが止まる、到達点とも言える本が出たことが先ず驚きでした。並々ならね決心と自信があったのだと想像していましたが、私の期待を遥かに超えて下さいました。
内容でいうと小笏水平法ですね。これには驚きました。私にはまだ刺激が強すぎてあまり長くできませんが、いくつもの波が重なり合うような不思議な動きは魅力イッパイのようで先が楽しみです。
『空手道入門』(江上茂著)
『原初生命体としての人間』(野口三千三著)
『揺腕法』(小用茂夫著)
『原初生命体』は出版から長年常に売れ続けているそうですが、揺腕法もよしやベストセラーにはならずとも寿命の尽きない本に必ずなると思います。
※著者名は編集側で追加しました。
タクティカルハウス代表 天田憲明様
『揺腕法』読了。謎の老師こと、知る人ぞ知る達人中の達人、刀禅の小用茂夫先生が考案された『揺腕法』は武術、武道、格闘技愛好者だけでなく、スポーツ全般どころか運動不足の方など、誰が行っても身体の基準性が創れる、持続可能な稽古方法なのでオススメします。
以前フリーダムオズでセミナーを開催して頂いた『刀禅』創始者 小用茂夫 先生が、日貿出版社より『揺腕法』出版いたしました。
読ませて頂くと、シンプルながら奥が深い内容でした。
武道を追求して来た小用先生の理論が詰まってます!
ぜひ読んでみて下さい。
臼井式八卦掌 臼井真琴様
この度、小用茂夫先生(刀禅創始者)が本を出版されました。
題名『揺腕法』(ようわんほう) 早速、拝読させて戴きました。
シンプルな中にも初歩から深く奥義に至るまで緻密に考えられた方法だと感じマシタ!✨✨
本来は読み物ではなく、本書を参考に実行する為のものだが、これらのボディーワークを造りあげるまでの経緯は興味深いものでした。
先ずは、誰にでも出来る腕振り運動、興味有る皆様にお薦め致します。☺️☺️
(実技編は、それぞれQRコードで直ぐに動画が見られ学び易くなっているのが良いデスネ👍)
小林健康整体教室代表 小林聖功様
【YouTube】【超おすすめ書籍】『揺腕法』、「中動態」と「有為と無為の間」をUPしました。刀禅創始者:小用茂夫老師の著書『〝謎の老師〟が教える身体の基準の創り方 揺腕法』のご紹介+「中動態」について、私が気功教室でよく話す「有為と無為の間」と合わせてお話しさせていただきました。
【注意】動画中で私が言う「無為」は、ざっくばらんにいうと「あまりに自分で何もしない、受け身的すぎる、なすがままでやるべきことをしない」といったようなイメージです。
今回はあくまでも「私見」ですので、小用老師のご意見と合わない部分があるかもしれませんがご容赦ください。
本書では中動態、内圧の養成、水平垂直と面の構築など、全てのボディワークで重要な「根本的な仕組み」を学ぶことができます。
揺腕法は決して体が強い人にしか出来ないものではなく、性別年齢を問わず健康増進にも大いに役立ちます。
武術関係者のみならず多くの方々に是非ともご購読いただきたいと思います
Gosin Teracoya代表 山田聡朗様
ついに待ちに待った待望の本が我が手元に届きました。
これは僕の師匠である小用茂夫老師著書であります。
僕が27年前より始めましたジークンドーにおきまして、センターの基準がとても重要視されております。
それは詠春拳、フェンシングなどから取り入れたものなのですが、センターとは身体の中のセンターぐらいにしか認識しておりませんでした。
ところが、この揺腕法では、腕の内にセンターなる基準を儲けて、身の内のセンターと同調させる画期的な方法が学べます。
武術家のみならず、どんなジャンルの方にもお勧めできる本となっております。
ロルファー 田畑浩良様
立位または坐位で腕を上げる動作をすると、ヒラメ筋や脊柱起立筋などの抗重力筋が働くことで姿勢が維持される。腕を前後に振ることで、きわめて精妙に抗重力筋群が協調しながら、内蔵空間を保つ。揺腕の動きによる安定化の負荷は、バランスボードに乗る際の刺激と共通しているが、異なる点は、足や坐面という足場が安定した状態で行なえるため、立つことさえままならない状態の方にも応用できる。
身体構造的に体幹部が安定して、内臓空間が確保されるメリットは計り知れない。体幹はそもそも「鍛える」べき対象ではない。ヒモを巻くという行為は、身体を意識し過ぎでもなく、かといって無視するわけでもない。そして揺腕法は、腕を動かそうと意識し過ぎるわけでもなく、慣性のままにするわけでもない、ちょうど間の中動態を目指している点も興味深い。常に、どちらでもあって、どちらでもない「アイダ」にはお宝が詰まっている (ロルフ博士もアイダだしね)
揺腕法は、体幹/体軸を囲む筋肉群の協調をさりげなく扱えるという点において、大きな意味を持つ。一人でも手軽にはじめられ、しかも奥が深いという点で、ヒモトレと並ぶシンプルで継続しやすい方法として、自然に広まっていくであろう。
体幹部の安定化に伴い、姿勢維持が容易になるなら、抗重力筋をコントロールしているとされる辺縁系や大脳基底核の神経ネットワークにもフィードバックされる。辺縁系は、情動や感情を司る脳内の担当部署であることから、自動反応的な様々なパターンが知らず知らずのうちに修正されることも起こりうる。実際に身体指向のトラウマ療法としても活用されているSomatic Experiencing®の創始者Peter Levine博士も、セラピーの現場で、体幹部を刺激する振動性の器具を用いることがある。
この揺腕法の書籍内に収められている様々な体験例は、不思議な現象ではなく、かといって過度に期待すれば叶うような直線的過程は辿らないとしても、すべて起こりうる可能性に満ちている。
ロルファー 藤本靖様
みなさま、あまりに衝撃の情報があるので共有させていただきます。
「〝謎の老師〟が教える身体の基準の創り方 揺腕法」(小用茂夫、日貿出版社)
心と身体が快適になりたい方必見です。
こんな内容を書籍として公開してもよいのでしょうかという…。
「腕を揺らせばよい?」
実はボディワーク的には腕がもっとも重要なのですが、これまでそれについての適切な方法論が見つかっていないのです。
二足歩行となり自由を得た人間にとって、腕はその自由さを持て余している象徴なのです。
人間は腕の自由さに翻弄されていて、そのことでさまざまな心身の問題を引き起こしているといえます。
また、腕の状態は自己と外の世界の境界をつなぐものともいえます。
まずは、この本を熟読して、そして著者の小用先生と実際にお会いすることを強くお勧めします。
自己と外の世界が溶け合っているとはどういうことか、
その体験をせずに人生を終えてしまうのはあまりにもったいないです。